甲状腺被ばく線量

甲状腺被ばく線量 こうじょうせんひばくせんりょう

 原子炉事故などの際に放出された放射性ヨウ素により人体の甲状腺が被ばくする線量をいう。甲状腺は血液中からヨウ素イオンを選択的に捕獲し、これを有機化して甲状腺ホルモンを合成、分泌している。したがって、飲食等で体内に摂取された放射性ヨウ素(核分裂生成物の一種で123Iと131I)はきわめて高い確率で甲状腺に集積される。甲状腺は、放射線被ばくによる発がんの感受性が高い組織であるため、その被ばく線量が原子力防災における安全対策の目安ともなっている。


<登録年月> 2010年10月

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