高圧注入系

高圧注入系 こうあつちゅうにゅうけい

 非常用炉心冷却系(ECCS)を構成するものの一つで、原子炉冷却系配管の小破断時には、原子炉冷却材喪失はわりあいに遅く、原子炉内圧力の低下も少ないので燃料の冷却を確保するため高圧力で冷却水を炉内に注入する系である。配管破断の程度により、冷却材喪失現象が異なり、原子炉内の様相は多様となるため、小破断の場合には高圧注入ポンプにより燃料取替用タンクから大量のホウ酸水を圧力容器内に送り込む。大破断の場合には圧力が急減するので低圧注入系で大量のホウ酸水を送り込む。なお、沸騰水型炉の場合には、似たような機能をもつものとして、高圧炉心スプレイ系が備えられる。


<登録年月> 1998年02月

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