臨界事故

臨界事故 りんかいじこ

 U—235などの核分裂性物質を含む体系に、誤操作などによる新たな核分裂性物質の追加、または不用意な作業員の接近など水分を含む物体による中性子減速(反射体)効果の増加などがあった場合、体系の反応度が高まることが考えられる。このとき、引き続く世代の中性子の割合が1、すなわち核分裂による中性子の誕生数が吸収または漏れによる中性子の死亡数に等しい、あるいはこの割合が1より大きくなると、系は臨界、あるいは臨界超過となり、中性子数が時間とともに増加することとなり、これを抑止する機構が働かない場合には放射線及び熱の急激な放出による機器や人体の損傷などをもたらす事故となる。これを臨界事故という。


<登録年月> 1998年01月

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