陽電子

陽電子 ようでんし

 positron. 電子と同一質量(9.109×10-31kg)で正の素電荷(1.6021×10-19クーロン)を持つ素粒子。電子の反粒子である。ディラックが存在を予見し、1932年にアンダーソンが観測に成功した。不安定な原子核のβ壊変で放出される。また、加速された電子線を物質中に入射することにより、制動放射過程(電磁波の生成)と対生成過程(電子と陽電子の生成)を通じて作られる。電子と陽電子ともにエネルギー換算質量が511keVのため、対生成過程では1.022MeV以上のエネルギーの電磁波が必要である。陽電子は、電子と衝突すると電磁波を出して消滅する。固体内の空孔型欠陥も負に帯電しており、陽電子を捕獲して消滅ガンマ線を放出する。この現象を利用して固体内の電子状態や格子欠陥を調べることを陽電子消滅法という。


<登録年月>
2010年11月




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