二動原体染色体

二動原体染色体 にどうげんたいせんしょくたい

 二つの局在型動原体(動原体とは染色体の紡錘糸付着点のこと)を持つ染色体をいう。その成因に二つの場合がある。(1)二つの染色体間に同時に切断が起こり、動原体を含む染色体断片が再融合してできる場合で、体細胞分裂、減数分裂共に起こる可能性がある。(2)偏動原体逆位において逆位部分に交叉が起きた場合に生じる場合は、減数分裂に限る。二動原体染色体は、通常、放射線によってのみ誘発される染色体異常で、その自然発生率は低く、また識別も比較的容易である。したがって、放射線被ばくの生物学的指標として末梢リンパ球に誘発される二動原体染色体の発生率が用いられる。


<登録年月> 1998年01月

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