核種

核種 かくしゅ

 原子または原子核の種類を示すのに用いる用語。普通特定の原子番号Z、質量数A、中性子数N(N=A—Z)の安定あるいは準安定なエネルギー状態にあるものが一つの核種である。したがって、極端に寿命の短い励起状態あるものは、独立した核種とはいわない。同じ原子番号Zをもち(すなわち同数の陽子をもち)、異った個数の中性子をもつ二種以上の原子核がある場合、これらを同位元素と呼んでいるが、同位元素の概念が確立されるに従って、それらの一群のもののうちの一つを示す概念としてこの用語ができた。一つの核種でもさまざまな量子力学的状態をとる。現在約1900種の核種が知られており、うち280種が天然の安定核種である。


<登録年月> 1998年01月

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