湿性沈着

湿性沈着 しっせいちんちゃく

 硫酸や硝酸などの大気汚染物質や放出されたトリチウムなどが大気中から地上に戻ってくるプロセスを沈着という。沈着には湿性沈着と乾性沈着がある。湿性沈着とは汚染物質等が雲を作っている水滴に溶け込んで、雨、雪、霧などとして地上に戻ってくることをいう。硫酸や硝酸の場合にはいわゆる酸性雨になる。トリチウムが土壌表面に沈着する場合にも雨による湿性沈着がある。トリチウムでは、湿性沈着はHTO(Hは水素、Tはトリチウム、Oは酸素)についてのみ考慮され、大気中のHTOが降下する雨滴に取り込まれる割合を洗浄係数としてパラメータ化している。洗浄係数は降雨強度で変化する。(図参照)


<登録年月> 2006年06月

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