温室効果

温室効果 おんしつこうか

 greenhouse effect 地表から宇宙空間へ放射する赤外線を大気中に含まれる特定のガス(温室効果ガス)が吸収し、宇宙への放散を妨げることによって地表温度が高くなる効果。地球を含め惑星の表面気温は、太陽からの正味入射エネルギー量(散乱、反射分を除いて正味に吸収されるエネルギー量)と惑星表面から宇宙空間に放射されるエネルギー量が均衡する水準(放射平衡温度という)に決定される。温室効果がなければ、表面気温は太陽からの正味入射エネルギー量で決まり、地球の場合にはマイナス18℃程度になると推定される。しかし、実際には大気中に水蒸気、二酸化炭素等の温室効果ガスがあるため放射平衡温度が高くなり、地表の平均気温は約15℃に維持されている。なお、地表気温の上昇、海面水位の上昇等が近年顕著になりつつあるが、人為的排出量の増加によって二酸化炭素等の温室効果ガスの大気中濃度が上昇していることがその原因である可能性がきわめて高いと考えられている。


<登録年月> 2010年07月

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