核磁気共鳴

核磁気共鳴 かくじききょうめい

 NMR(Nuclear Magnetic Resonance). 磁界の中に置かれた原子核スピンの共鳴現象を利用する分光学の一分野である。高磁界、高均一度の超電導マグネットを使用した高分解能NMRスペクトロメータ、化学的に復雑な物質の分析と構造解析に使われており、特に生化学分野の研究では不可欠な計測器となっている。NMRの原理を応用した医療用画像診断装置もある。従来のX線 CTと対比してNMRCT(NMR Computer Tomography)と呼ばれる。またMRI(Magnetic Resonance lmaging)と呼ばれることもある。人体に直流磁界と高周波磁界を印加し、プロトン(水素の原子核)の核磁気共鳴によって微弱な電磁波により発生するNMR信号をコンピュータて処理して、人体内のプロトンの密度と緩和時間の分布に関する情報を画像化する装置である。


<登録年月> 2002年03月

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