粒界腐食

粒界腐食 りゅうかいふしょく

 intergranular corrosion. 材料の腐食の一形態で、結晶粒の境界部に選択的に生じる侵食(腐食)現象をいう。金属材料の場合は、一般に構成元素の特定のものが結晶粒界に沿って濃縮または稀薄化して成分不均一となること、あるいは金属間化合物や第二相が粒界上に析出することが原因としてあげられる。代表例として、SUS304などの18−8系ステンレス鋼の溶接熱影響部で粒界腐食が起こりやすいことが知られている。これは、図に示すように、溶接時加熱によって結晶粒界部にCr23C6炭化物が生成し、その結果粒界近傍にCr欠乏の領域が生じることが粒界の選択侵食の原因と解釈されている。


<登録年月> 2000年03月

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