モノクローナル抗体

モノクローナル抗体 ものくろーなるこうたい

 monoclonal antibody. 単(一)クローナル抗体ともいう。抗体産生細胞と骨髄腫細胞との融合によって生じた単一クローン細胞により生産される抗体で、ただ一つの抗原決定基とだけ反応する。自然には、多発性骨髄腫症などの患者の血清中に多量に出現するが、融合細胞の利用により人工的に生産する方法がミルシュタイン(C. Milstein, 1984年ノーベル生理医学賞受賞)により開発された。モノクローナル抗体は抗体法による生体成分の分析法の精度を著しく向上させ、抗体の発生機能の解析や感染者の診断に役立ったほか、腫瘍特異抗原との反応から腫瘍の診断やミサイル療法の開発を可能とした。ホルモンや神経伝達物質のレセプターの解析、関連疾患の機構解明などに有用な手段を提供している。


<登録年月> 1999年03月

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