天然ウラン

天然ウラン てんねんうらん

 天然に産するウランをいう。資源としてのウランを指す場合と、濃縮ウランや劣化ウランとの対比で、同位体組成が天然組成のものを指す場合とがある。平均的な同位体組成は238Uが99.274%(99.278重量%)、235Uが0.720%(0.711重量%)、234Uが0.0058%(0.006重量%)である。このうち235Uは熱中性子で核分裂を行うために、軽水炉ではその割合を3〜5%程度に高めた濃縮ウランを燃料に用いる。また、中性子の吸収が少ない重水または黒鉛を減速材に用いることによって、この天然組成のウランを用いても原子炉を作ることができる。


<登録年月> 2010年11月

<用語辞書ダウンロード>PDFダウンロード



JAEA JAEAトップページへ ATOMICA ATOMICAトップページへ