腸陰窩上皮細胞

腸陰窩上皮細胞 ちょういんかじょうひさいぼう

 腸上皮で活発に分裂する粘膜陰窩の細胞のこと。これらの細胞は絨毛をのぼりつつ分化し機能細胞になる。絨毛の先端の細胞は、正常な過程としてゆっくりだがたえず脱落してゆき、陰窩で分裂し供給される細胞により置換される。腸陰窩は1−2グレイ以下の照射では素早い回復のためあまり著明な症状は現われない。しかし10グレイ以上の照射を受けると、陰窩の細胞の大部分は死にいたる。この程度の線量では、分化した機能細胞である絨毛の細胞はさほど障害を受けない。しかし陰窩からの細胞の供給がなくなるため、2、3日後から絨毛が短縮し始め、結局は腸上皮細胞は絨毛から完全に消失してしまう。


<登録年月> 1998年02月

<用語辞書ダウンロード>PDFダウンロード



JAEA JAEAトップページへ ATOMICA ATOMICAトップページへ