知覚異常

知覚異常 ちかくいじょう

 知覚神経の走路中に不適応刺激が加わり、異常な感覚が病的に発現することを知覚異常という。知覚は末梢器官に与えられた刺激が大脳皮質に伝えられて生ずるのであるが、知覚神経の走路中に不適応刺激が加わると異常な感覚が起こる。このような感覚が病的に発現することを知覚異常という。数10グレイを超える線量を被ばくした場合には中枢神経系に強い影響が現れ、被ばく者は知覚異常を伴う重篤な症状に陥り、急速に死に至る。数10グレイ以上の大量放射線被ばくを受けた場合のこのような症状が、大脳の浮腫、脳血管の炎症等に起因していることは、広島長崎の被ばく例や、アカゲザルを使った動物実験によって実証されている。


<登録年月> 1998年02月

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