<大項目> 国際協力・原子力関連機関
<中項目> わが国の原子力関連機関
<小項目> 民間機関
<タイトル>
日本放射線影響学会 (13-02-02-08)

<概要>
 日本放射線影響学会は、1950年の「国際放射線防護委員会ICRP)」や1955年の国連科学委員会(UNSCEAR)の発足、国内では1945年の原爆投下や1954年の第五福竜丸の被ばく等を背景に、1959年の「放射線医学総合研究所」の開所と同時に発足した。事務局は同研究所内にある。当学会は、放射線の人体と環境に与える影響及びこれに関する科学の進歩に寄与し、研究者の連絡と協力が目的である。会員は正会員、学生会員、海外会員、賛助会員等。年一回の総会と研究成果発表大会、講演会、シンポジウム等を開催し、会誌Journal of Radiation Research(JRR)と「影響学会通信」を発行している。
<更新年月>
2010年12月   

<本文>
1.学会設立の背景
 表1に学会設立までの日本の放射線被ばく関連の出来事を示す。1945年8月に広島・長崎に原爆が投下され、1945年11月に日米共同で被害の調査が開始された。被爆による健康影響は、まとめて原爆症と呼ばれるようになった。1954年、漁船第五福竜丸が、ビキニ環礁の水爆実験によるフォールアウト(いわゆる死の灰)を浴び1名が死亡した。放射線と放射能の健康に与える影響は、あらためて人々に衝撃を与えた。
 表2に放射線防護に関連する国際的な背景を示す。過量の放射線が健康に悪影響を及ぼすことは当初から知られていた。1921年には英国に「X線ラジウム防護委員会」が設立された。1924年に「国際放射線医学会議(ICR)」が開催され、1928年「国際X線およびラジウム防護委員会」が設立された。1950年の「国際放射線医学会議」で「国際X線およびラジウム防護委員会」は名称を「国際放射線防護委員会(ICRP)」に改称して独立した。ICRPから発表される勧告は国際的に尊重され、各国の法令に生かされている。1950年代の核実験による環境影響や健康影響を調査するため、1955年に国際連合に「原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR:United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation)」が設置された。
 このような状況の下に、1957年、科学技術庁(現・文部科学省)は放射線医学総合研究所を創設し、文部省(現・文部科学省)は各地の大学に放射線基礎医学講座等を開設して当該分野の育成を図った。1959年、千葉市に放射線医学総合研究所が開所した。ほぼ同時に、日本放射線影響学会が発足し、同研究所内に事務局が置かれた。
2.学会の活動
2.1 学会の目的と事業
 日本放射線影響学会(JRR:The Japan Radiation Research Society)は、放射線の人体と環境に与える影響及びこれに関する諸科学の進歩に寄与し、研究者間の連絡と協力を図る目的で設立された。
 上記目的を達成するため、下記の事業を行う。
(1) 総会を年1回開催
(2) 研究成果発表のため年1回の大会、その他講演会、シンポジウム等を開催
(3) 研究成果発表のための会誌を発行、会員に配布
(4) 国内及び諸外国の関係学術団体及び国際団体との連絡ならびに協力など
2.2 学会の組織と事務局
(1)組織
 図1に、組織と構成の概要を示す。
 会長は現及び次期評議員の互選により定める。評議員のうち40名は正会員の互選によって定める。会長は別に若干名の評議員を指名できる。幹事は、会長が評議員の中から指名され、会計監査2名は会長が評議員に諮り委嘱する。
 議決機関は年1回開催される総会である。会長が必要と認めた時または会員の3分の2以上が開催を要求した時は臨時総会を開催することができる。総会の議案は会長もしくは会長等が評議員会の了承の下に作成・提案され、 総会出席者の過半数の賛成により成立する。
(2)事務局の所在地:
  〒263-8555 千葉市稲毛区穴川4-9-1 日本放射線影響学会事務局
  E-mail:m_nenoi@nirs.go.jp 電話:043-206-3082 FAX:043-255-6497
2.3 学会員
 次の者は学会員になる資格を有し、所定の手続により会員となる。
(1)正会員と学生会員:本会の目的に沿う研究を行っている個人
(2)海外会員:本会の目的に沿う研究を行っている海外在住の外国人及び邦人
(3)賛助会員:本会の目的に賛同しその事業を援助する個人または団体
(4)名誉会員:本会の発展に多大な貢献をなした者で評議員会が推薦し総会の承認を得た者
2.4 活動
(1)会員は隔月の会報 Journal of Radiation Research(JRR)と月毎のメール配信「影響学会通信」を受け取る。会員は、研究発表の学会、講演会、シンポジウム及び総会に参加できる。
(2)大会と総会は年一回開催されている。シンポジウム等は年間3〜4回開催されている。
(前回更新:2003年1月)
<図/表>
表1 日本放射線影響学会の設立までの背景概要
表2 放射線防護などに関する国際的背景
図1 日本放射線影響学会の組織

・図表を一括してダウンロードする場合は ここをクリックして下さい。


<関連タイトル>
フォールアウト (09-01-01-05)
国連科学委員会(UNSCEAR) (13-01-01-19)
放射線医学総合研究所 (10-04-05-02)
国際放射線防護委員会(ICRP) (13-01-03-12)
放射線影響協会(REA) (13-02-01-24)
放射線影響研究所 (13-02-01-27)
日本保健物理学会 (13-02-02-07)

<参考文献>
(1)日本放射線影響学会ホームページ、会長挨拶、http://wwwsoc.nii.ac.jp/jrr/greeting.html
(2)日本放射線影響学会ホームページ、日本放射線影響学会 大会ヒストリー、http://wwwsoc.nii.ac.jp/jrr/history/history.html
(3)日本放射線影響学会ホームページ、役員名簿、http://wwwsoc.nii.ac.jp/jrr/kanjilist.htm
(4)日本放射線影響学会ホームページ、日本放射線影響学会会則、http://wwwsoc.nii.ac.jp/jrr/rule01.html
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