<大項目> 核燃料リサイクル施設
<中項目> ウラン濃縮
<小項目> ウラン濃縮方法
<タイトル>
電磁法によるウラン濃縮 (04-05-01-08)

<概要>
電気的に解離された分子や化合物をイオンというが、このイオンを電磁場を通すことにより、質量の異なるイオンを分離する方法である。ウラン濃縮の場合には、六フッ化ウランを使用して235U と238U を分離する方法である。この方法は235U を選択的に分離することから、レーザ法と同じく理論的な分離係数は非常に大きい。
<更新年月>
1998年05月   (本データは原則として更新対象外とします。)

<本文>
 電磁法によるウラン濃縮は六フッ化ウランを原料として用る。六フッ化ウラン(ガス状)をイオン化した後、電磁場に通すことにより235U と238U の質量の違いで分離したガスを捕集する方法である。装置は 図1 に示す通りである。六フッ化ウランをイオン化する部分であるイオン源部と、イオンを質量により分離する部分である電磁分離部と、分離されたイオンを個別に捕集する部分であるイオン捕集部とから構成される。プラズマ法とも呼ばれる。この方法は235Uを選択的に分離することから、レーザ法と同じく理論的な分離係数は非常に大きい。
 イオンの生成方法はイオン源に送られた気体試料流に、フィラメントから発生した電子流を直角に衝突させ、電子の衝撃により試料元素の電子を1〜数個を弾き飛ばすことで正の電荷を負びたイオンを生成するものである。生成されたイオンは収束電極等でビームとして収束され、電磁分離部へ加速電極にて加速され導入される。
 電磁分離部へ入ってきたイオンは、運動方向に対して垂直にかけられた磁場により円弧を描き、質量の違いにより異なる軌道半径をもち、この結果イオンの分散が行われる。分散したイオンはコップ状の電極( ファラデー管) によって捕集される。
この方法によるウラン235の分離係数は軍事的機密であるので不明である。工業的規模においては、この装置を多段に用いてカスケードに組上げて、所望の濃縮ウランを生産する。
<図/表>
図1 ウラン濃縮に使用される電磁分離の原理

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<参考文献>
(1)M.Benedictほか(清瀬量平訳):ウラン濃縮の化学工学、日刊工業新聞(1985)
(2)火力原子力発電協会(編):原子燃料サイクルと廃棄物処理、昭和61年6月
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